もくじ
「おむすびころりん」ってどんな話?
正直な行いが幸運をもたらし、欲張りな心が自分を不幸にすることを伝えた物語
「おむすびころりん」は、室町時代に御伽草子の1つとして広まった物語だと言われています。
おむすびが転がり落ちたことから始まる冒険で、正直者と欲張り者の対比を描いたシンプルで心温まる物語となっています。
この物語では「正直な行いが幸運をもたらし、欲張りな心はかえって自分を不幸にする」ということを伝えた物語です。
登場人物
・正直なおじいさん
・欲張りなおじいさん
・ねずみたち
「おむすびころりん」のストーリー・あらすじ
昔々、山の近くに正直なおじいさんが住んでいました。
ある日、おじいさんは山で仕事をしていると、お昼ご飯に持ってきたおむすびを食べようとしました。
しかし、うっかり手を滑らせてしまい、おむすびがころころと転がり、大きな穴の中に落ちてしまいました。
おじいさんがその穴をのぞくと、穴の中から不思議な歌声が聞こえてきました。
おじいさんは穴の中に入ってみると、そこにはたくさんのねずみたちが住んでいました。
ねずみたちは、おじいさんのおむすびをもらって大喜びし、お礼に打ち出の小槌をくれました。
おじいさんが打ち出の小槌を振ってみると、金銀小判がたくさんでてきました。
家に帰ったおじいさんがその話を欲張りなおじいさんに話すと、欲張りなおじいさんも打ち出の小槌が欲しくなります。
そこで、わざとおむすびを転がして穴に入ります。
しかし、欲張りなおじいさんは打ち出の小槌だけが欲しいという気持ちが強かったため、ねずみたちに追い返され、何ももらえませんでした。
「おむすびころりん」で劇遊び(劇ごっこ)をしよう
子どもたちと一緒に「おむすびころりん」の劇遊びをしましょう♪
劇遊びとは子どもが登場人物の役になりきって楽しむことで感情や自己表現を豊かにし、子どもの創造力や言語能力を伸ばすことができますよ。
ぜひ、普段の保育や発表会などで劇遊びに取り組んでみてくださいね。
「おむすびころりん」劇遊びの対象年齢
おむすびころりんの対象年齢は4歳~5歳です!
おむすびをおじいさんが落として始まるシンプルな物語ですが「正直、欲張り」などの概念が
理解できるのが4歳~5歳からだからです。
「おむすびころりん」で劇遊びをするねらい
劇遊びは子どもが役になりきって楽しむことが1番大切です。
ですが、劇遊びを通して子どもに何を伝えたいのか、どのように成長していってほしいのか「ねらい」を考えることも大切なことです。
「おむすびころりん」の劇遊びをするねらいを2つ紹介します。
正直な心の大切さ
子どもたちに、劇遊びを通して正直であることや優しい心を持つことの大切さを伝えましょう。
正直なおじいさんが良い結果に繫がる物語を見て、子どもたちは「正直であることは他人に喜ばれ、良い結果をもたらす」ということを自然に理解します。
劇遊びの中で、正直に振る舞うキャラクターを演じることで、子どもたちは自分自身も正直で優しくあろうと意識するようになります。
意地悪や欲張りは、得をしない
子どもたちに、劇遊びを通して意地悪や欲張りな行動が、逆に自分を困らせることを伝えましょう。
欲張りなおじいさんが欲に駆られて宝物を手に入れようとした結果、ねずみたちに追い返されるという場面を通じて、子どもたちは「欲張りや不正な行動はよくないことを引き起こす」という教訓を理解します。
この劇遊びを通じて、他人を思いやる心や欲を抑えることの大切さを実感できるようになります。
「おむすびころりん」の劇遊びをするのに最適な季節は「秋」
おむすびころりんの劇遊びをするのに最適な季節は「秋」です♪
おむすびがさらにおいしい新米の季節が秋だからです!
もちろん劇遊びをその時期だけしかしてはいけない、ということではありません。
子どもの成長やクラスの様子を
見ながら劇遊びに取り組んでみてくださいね。
「おむすびころりん」の劇遊びをする前に【導入編】
おむすびころりんの劇遊びをする前に絵本やパネルシアター、ペープサートで導入をしましょう♪
物語を親しむことで、子どもたちも「劇をやりたい!」「セリフを言ってみたい!」と意欲的に取り組んでくれますよ。
「絵本」で物語を知ろう
おむすびころりんの物語を絵本で導入してみましょう。
おむすびころりんの絵本は色々な作者の方が書いて出版されています。
分かりやすい物語や絵を選んで
子どもたちに読みきかせてみてくださいね。
「パネルシアターやペープサート」で楽しもう
絵本に飽きてきたらパネルシアターやペープサートで楽しむのも素敵ですよ。
おむすびが落ちたときの「おむすびころりんすっとんとん」などの分かりやすいフレーズは子どもと一緒に言っても楽しいです♪
色々と工夫して取り組んでみてくださいね。
製作遊びで「おむすびを作ろう」
製作遊びで「おむすび」を作ってみましょう♪
簡単に作れるのでぜひ、子どもと一緒に作ってみてくださいね♪
準備するもの
準備するもの
・白い紙(折り紙やコピー用紙、ティッシュなど)
・黒い紙(黒いガムテープでもOK)
・ペンやクレヨン(赤、オレンジなどの丸いシールでもOK)
作り方
作り方
①紙を丸める
②具を描いたり、貼ったりしやすいように大人が少し形を整えましょう
②丸めた紙に具を描く(またはシールを貼る)
③黒い画用紙をおむすびに貼る
④完成です♪簡単なので子どもと一緒に作ってみてくださいね♪
「おむすびころりん」の劇遊びをする前に【準備編】
劇遊びをする前にお面や小道具を用意してみましょう♪
お面や小道具があることによって子どもたちが役になりきって楽しむことができますよ。
お面や小道具、衣装
小道具 | おすすめ |
ねずみのお面 | 画用紙でお面を作り、子どもに顔を描いてもらう とオリジナルのお面になっていい感じ♪ |
おむすび | ・柔らかい素材で作られたおむすびの小道具(白いフェルトやスポンジを使って作ることも可能)。 ・転がすシーンを演じるために、軽くて安全なものを用意しましょう |
穴 | 段ボールや布で作った大きな穴(トンネル)を用意し、おじいさんが転がしたおむすびがそこに入っていくような演出がおすすめ |
打ち出の小槌 | 段ボールで立体的に作るのがおすすめ |
衣装 | おすすめ |
正直なおじいさん | ・頭は帽子 ・服は不織布でベスト型に縫うのがおすすめ 正直者のイメージで明るい衣装の色がおすすめです! |
欲張りなおじいさん | ・頭は帽子 ・服は不織布でベスト型に縫うのがおすすめ 欲張り者(意地悪)のイメージで暗い色がおすすめです! |
ねずみ | 灰色の不織布でポンチョ型に縫うのがおすすめ 不織布でしっぽをつけてもかわいいです |
台本
台本を作成するときのポイントをお伝えします。
分かりやすい言葉を使う
・子どもたちが理解しやすいシンプルな言葉を選ぶようにしましょう。
難しい表現や言い回しは避け、簡単で短いセリフを使うと良いです。
簡単な動きや動作でキャラクターの特徴を強調
・それぞれのキャラクターの性格や行動がはっきりとわかるようにします。
正直なおじいさん:優しくて誠実な性格をセリフや行動で表現。たとえば、おむすびを転がしても惜しまない姿勢を強調。
欲張りなおじいさん:欲張りな性格が前面に出るセリフや行動を与え、ストーリーの対立を作る。
ねずみたち:楽しげで愛嬌のある動きやセリフを多めにし、子どもたちが演じやすくする。
テンポよく劇を進める
子どもたちは集中力が長続きしないことがあるので、ストーリーをテンポよく進め、長くダラダラと劇が続かないように注意します。
シーンごとに短く区切り、動きや音楽などで雰囲気を変えていくと、子どもたちの注意を引き続けやすいですよ。
下の台本はあくまで参考です。
子どもたちの様子やクラスの雰囲気に合わせて台本作りをしてみてくださいね♪
パネルシアター「おむすびころりん」を作ろう
おむすびころりんのパネルシアターを作ってみましょう♪
ちょきぺたファクトリーでは忙しい保育士さんのために、
保育の現場で利用できる様々な素材を作成・配信しています!
素材をダウンロードするだけで10分ほどで作れてしまいますよ♪
準備するもの
・Pペーパー
・はさみ
作り方
①素材データをダウンロードしPペーパーに印刷する。
②印刷したPペーパーをはさみで切ったら完成です♪
「おむすびころりん」イラスト素材
「おむすびころりん」劇遊び台本・セリフ
ナレーター
おじいさんはおばあさんがつくったおむすびをもって山へ木を拾いにでかけました。
おじいさんがちょっと休んで、おむすびを食べようとしたそのとき!!
(休憩でおむすびを食べようとしたら、落としてしまう)
おじいいさん
ナレーター
ころりんころりん。とおむすびはころがって、穴に落ちてしまいました。
ねずみ
おむすびころりんすっとんとん。おむすびころりんすっとんとん。
(おむすびが穴に落ち、ねずみが登場。
ねずみがおむすびでお餅をつく)
ねずみ
おお、これはおいしそうなおむすびだ!これでお餅をつこう。
ねずみ
ねずみ
おむすびころりんすっとんとん。おむすびころりんすっとんとん。
おじいいさん
ナレーター
おじいさんが穴に耳をすましていると…
ころりんころりん。と転がって、穴に落ちてしまいました。
ねずみ
おじいさんころりんすっとんとん。おじいさんころりんすっとんとん。
ねずみ
さっき落ちてきたおむすびはおじいさんのですか?
おかげでおいしいお餅ができました。お礼にこれをあげます。
(ねずみがおじいさんに打ち出の小槌を渡す)
おじいいさん
ナレーター
おじいさんはお家に帰って、今日あったことをおばあさんに話しました。
それから、もらった打ち出の小槌を振ってみると
(小槌を振ると大量の小判が出てくる)
ナレーター
小判がざっくざくとでてきました。
そして、おじいさんとおばあさんは幸せに暮らしました。
おしまい。
こぴ
この台本には、欲張りなおじいさんはでてきませんが
子どもの年齢や性格に合わせて色々な台本を作ってみてくださいね♪
「おむすびころりん」まとめ
おむすびころりんの劇遊びについて紹介しました。
幼稚園や保育園の発表会にピッタリの題材なのでぜひ、取り組んでみてくださいね。
シンプルな物語なので4歳~5歳くらいから劇遊びを楽しめますよ♪
もちろん劇遊びをしなくても、ちょきぺたファクトリーで
素材をダウンロードして「パネルシアター」や「ペープサート」を作成し、
子どもたちと楽しむのもおすすめです。