もくじ
「さるかに合戦」ってどんな話?
[協力する大切さと因果応報の教訓を伝えたお話]
「さるかに合戦」は、日本の古くから伝わる民話です。
仲間と協力する大切さや因果応報の教訓を伝えた古くから親しまれる話になっています。
正確な起源は不明ですが、江戸時代には広く知られるようになりました。
「さるかに合戦」は数多くの絵本として出版されています。
昭和から令和の時代にかけて色々な作者が手掛けいる絵本が数多くあるので、自分の好みの絵本を見つけて下さいね。
「さるかに合戦」は歌にもなっており、オペレッタ用のCDや童謡としても親しまれています。
登場人物
・さる
・かに
・栗
・蜂
・臼
・牛の糞
さるかに合戦のストーリー・あらすじ
「さるかに合戦」は、日本の昔話の1つです。
柿の種を拾ったさるが、かにとおにぎりを交換してもらいます。
さるはおにぎりをすぐに食べてしまいましたが、かには柿の種を植えて育て、大きな柿の木ができました。
柿の実が熟すと、さるがその木に登り、柿を独り占めしてかにに硬い未熟な柿を投げつけて怪我をさせました。
怪我をしたかにのために、かにと仲間(栗、蜂、臼、牛の糞)が協力して、さるを懲らしめる計画を立てました。
最終的に、仲間たちの知恵と力を合わせてさるを懲らしめ、かには無事に復讐を果たしました。
この物語は、協力の大切さや因果応報の教訓を伝えています。
「さるかに合戦」の劇遊び(劇ごっこ)をしよう
子どもたちと一緒に「さるかに合戦」の劇遊びをしましょう♪
劇遊びの導入やねらいなどを詳しく解説していきますね。
さるかに合戦劇遊びの対象年齢
仲間と協力して何かを成し遂げる達成感を感じることのできる5歳児や6歳児が対象年齢になります。
また因果応報などの「悪いことをしたら自分に返ってくる」ことが理解できるのも、5歳児6歳児くらいの年齢になします。
さるかに合戦の劇遊びをするねらい
さるかに合戦の劇遊びをするねらいは2つあります。
こぴ
劇遊びをする際には子どもが劇を通して
どう感じて成長していってほしいか
ねらいをしっかりと考えることが大切です!
悪いことをすると自分に返ってくることを知る
物語の中でさるは「自分だけよければそれでいい」と他者を思いやる気持ちが持てませんでした。
自分のためだけに行った悪い行動が、悪い結果として返ってきたのです。
この物語を通して「他者の気持ちを考えること」や「思いやりをもった行動」がとれるように
子どもたちが考えられるような工夫をしてみて下さい。
仲間と協力することの楽しさを知る
かには自分だけでは、さるに仕返することはできなかったでしょう。
仲間と協力することにより「トラブルに立ち向かう」勇気や楽しさがうまれます。
この物語を通して「仲間と協力することの大切さや楽しさ」を知ることができるよう工夫してみましょう。
さるかに合戦の劇遊びをするのに最適な季節は「秋」
さるかに合戦の劇遊びに最適な季節は「秋」になります。
登場人物に栗が登場したり、柿の実がなる季節が秋だからです。
ですが、絶対にその時期にさるかに合戦の劇をしなければならないということではありません。
子どもの成長の様子を見ながら、さるかに合戦の劇遊びに取り組んでみて下さい。
「さるかに合戦」の劇遊びをする前に【導入編】
さるかに合戦の劇遊びをする前に、親しみをもって劇に取り組めるように子どもたちへの導入をしましょう。
「導入」することにより、知っている物語を演じることができるので、劇遊びを楽しみながら取り組むことができますよ。
「絵本」や「紙芝居」で物語を知ろう
絵本や紙芝居で物語を知ることは大切です。
絵で見ることによりイメージがしやすく、自分は「どんな役がやりたいかな」と
期待をもって劇遊びに取り組むことができます。
「パネルシアターやペープサート」で楽しもう
絵本に飽きてきたらパネルシアターやペープサートを使って、さるかに合戦の物語を楽しむのもいいですよ♪
保育士が演じて子どもが見て楽しんだ後は、子どもが自分でペープサートを持って演じてみたり、遊べるように
工夫してみて下さいね。
製作遊びで「柿を作ろう」
製作で「柿」を実際に作ってみるのも楽しいですよ。
自分で劇遊びの小道具を作ることによって親しみをもって「演じてみたい」と子どもが思えるように
工夫してみて下さいね。
準備するもの
新聞紙
折り紙
作り方
①適当な大きさにちぎった新聞紙を丸めます。
②丸めた新聞紙をオレンジ色の折り紙でつつみ、セロテープでとめます。
③緑色の折り紙を葉っぱの形に切ってのりで貼り付けると完成です♪
「さるかに合戦」の劇遊びをする前に【準備編】
さるかに合戦の劇遊びをする前にお面や小道具などを作ってみましょう♪
実際に道具や衣装があると子どもの気分も乗りやすく、楽しく劇遊びに取り組めますよ。
お面や小道具、衣装
小道具 | おすすめ |
---|
お面 (かに さる 栗 蜂 臼 牛の糞) | 画用紙でお面を作り、子どもに顔を描いてもらう とオリジナルのお面になっていい感じ♪ |
柿の木 柿 | 段ボールなどを切って柿の木を子どもと一緒に作ろう! 柿は新聞紙と折り紙で作ってみてね♪ |
囲炉裏 水桶 | 劇中に子どもが隠れることのできる大きさの段ボール などで作ってみよう♪ |
衣装 | おすすめ |
---|
かにの衣装 | 赤い不織布でベスト型に縫うのがおすすめ |
さる | 茶色い不織布でお尻が隠れるくらいの ワンピース型に縫ってお腹としっぽを付ける のがおすすめ |
栗 牛の糞 | 茶色い不織布でベスト型に縫うのがおすすめ |
蜂 | 黄色い不織布をかぼちゃパンツ型に縫って 黒色の縞模様をいれるのがおすすめ |
臼 | 白色の不織布をベスト型に縫うのがおすすめ |
台本
台本製作時のポイントをお伝えします。
・簡単な言葉やフレーズを使う
子どもたちが理解しやすく、覚えやすいセリフにしましょう。
・楽しい表現と演出にする
劇中に歌や簡単なダンスを取り入れて、楽しく取り組めるよう工夫してみましょう。
起承転結を意識すると、物語の結末に向けて盛り上がること間違いなしです。
・「助け合いの大切さ」(プラスなこと)メインで伝える
「悪いことは自分に返ってくる」よりも「助け合いの大切さ」(プラスなこと)をメインで
伝えられるように意識して作成してみましょう。
下の台本はあくまで参考です。
子どもたちの様子やクラスの雰囲気に合わせて、楽しく劇遊びできるように台本を作成していきましょう
パネルシアター「さるかに合戦」を作ろう
さるかに合戦のパネルシアターを作ってみましょう♪
ちょきぺたファクトリーでは忙しい保育士さんのために、保育の現場で利用できる様々な素材を作成・配信しています!
素材をダウンロードするだけで10分ほどで作れてしまいますよ♪
準備するもの
・pペーパー
・はさみ
作り方
①素材データをダウンロードしpペーパーに印刷する。
②印刷したpペーパーをはさみで切ったら完成です♪
「さるかに合戦」イラスト素材
「さるかに合戦」劇遊び台本・セリフ
ナレーター
むかしむかしあるところに、優しいかにさんとちょっと困ったさるくんがいました
かに
あ!こんなところに大きなおにぎりがある!
おうちにもって帰って家族みんなで分けて食べよう!
ナレーター
そこへ、さるくんがやってきました。
さる
ねぇかにさん、その大きなおにぎり美味しそうだね、見てるだけでお腹が空いてきたよ。僕にくれないかい?
かに
これは家族みんなで食べるんだよ。あげられないんだ。
さる
だったら、この柿の種と交換してくれないない?
おにぎりは食べたらなくなっちゃうけど、柿は育てればお腹いっぱい食べられるよ!
かに
ナレーター
早速かには、さるくんからもらった柿の種を大切に植えました。
かに
早く芽を出せ柿の種、でないとハサミでちょん切るぞ。
柿の芽
ナレーター
柿の種は大きな木になり、たくさんの布ができました。
かに
わーい!これで柿をお腹いっぱい食べれるぞ〜!
よいしょよいしょ(すとーん!)よいしょよいしょ(すとーん!)
ナレーター
小さなかにさんは木に登ることができません。そこへさるくんがやってきました。
さる
おー、すごいね、こんなにたくさんの柿ができたのか〜!(スルスルスルスル)
ナレーター
さるは素早く木を登ると、ぱくん!ぱくん!と柿を食べてしまいました。
かに
さる
ナレーター
さるくんは青くて硬い柿をかにさんに投げつけました。
かに
ナレーター
そこへお友達の「くりくん」と「はちさん」と
「うすどん」と「うんちくん」がかけつけてきました。
くり
はち
うす
うんち
みんな
ナレーター
みんなで作戦会議をして、さるのお家へ行くことにしました。
くり
さるくんが帰ってくる前に、ぼくは囲炉裏の中に優れよう
はち
うす
うんち
ナレーター
するとさるくんが帰ってきました。
さる
ナレーター
その時!
くり
ナレーター
囲炉裏の中からくりがはじけて、さるの顔に飛んでいきました。
さる
ナレーター
水で冷やそうと水おけをくと、
はち
ナレーター
今度ははちがさるをさしました。
さる
ナレーター
お次は家の前にいたうんちに滑ってすってんころりん。そして、
うす
ナレーター
最後は屋根からうすが降ってきて、さるのうえに落ちました。
さる
もう、ごめんなさい!これ以上は悪いことはしないから!
ナレーター
そして、さるは本当に悪さをしなくなったんだって。めでたしめでたし
「さるかに合戦」まとめ
さるかに合戦の劇遊びについてお伝えしました。
発表会の題材にぴったりなので、ぜひ劇あそびに取り入れてみて下さいね。
もちろん、劇遊びをしなくても、ちょきぺたファクトリーで素材をダウンロードし
「パネルシアター」や「ペープサート」を作成して、子どもたちと楽しむのもおすすめです。