「桃太郎」の各年齢ごとのねらい
子ども達の社会性を養う大きなテーマ
桃太郎は、強い正義感を持った主人公が仲間と協力して大きな困難に立ち向かう、子ども達の大好きなとても強いテーマを持ったストーリーです。
最近の漫画のように複雑な背景はありませんが、シンプルで応援しやすいストーリーは子ども達を楽しませてくれます!
もちろんそれだけでなく、「約束」や「勧善懲悪」といった感性を得るきっかけにもなると思います。
きびだんごを通じて「約束」を学び、
社会性を育む
桃太郎は「一つ食べたら、私の家来になって鬼退治を手伝ってくれ」と、「きびだんご」と引き換えに仲間を集めました。
このプロセスは、子どもたちにとって「約束」や「協力」といった社会性を学ぶきっかけになります。
報酬を受け取る代わりに、自分の得意なこと(犬は陸上戦、雉は偵察など)で貢献するという、利害の一致と役割分担の重要性を無意識に理解します。
これらを経験するにつれ、遊びの中で「このブロックを貸してくれたら、次は私が押す番をあげる」といった明確なルールの提案や交渉ができるようになります。
また、約束(契約)が守られることで、相手への信頼感が育まれ、遊びの中での貸し借りや順番待ちなどのトラブルが自然と減少します。
改心・気持ちの変化から
相手の立場に立つことを学ぶ
物語のラストでは鬼を改心させていますが、ただ力によって懲らしめるだけはありません。
最後には悪さをしていた相手を許すことは、社会性生活を送っていく上で欠かせない道徳的な心を育みます。
友達と喧嘩してしまったときや自分が友達を傷つけてしまったとき、少しずつ相手の裏にある感情や動機を想像する言葉が出てくるようになります。
自分の感情だけで物事を判断せず、一歩引いて相手の立場を考える習慣が身につきます。
0歳〜2歳のねらいは「触って遊んで指先を動かす」
この年齢では、桃太郎のストーリーを理解して楽しむのはまだ少し難しいかもしれません。
ストーリーに目が行きがちな桃太郎ですが、無理にシアターを楽しんでもらうのではなく、「きびだんごを作ってみよう!」のように指先を使って楽しく体験できる活動を取り入れるのがオススメです!
3歳のねらいは「かして」「どうぞ」を学ぼう
おもちゃを使って遊ぶことに慣れてきて、自我がはっきり出てくる頃です。
特に、「おもちゃを友達に譲れない」子が増えてくる時期でもあります。
桃太郎を取り入れることで「貸して」「どうぞ」「ありがとう」といった譲り合い・お願いをするコミュニケーションが伝わる(かも)しれません!
4歳〜5歳のねらいは「相手はどんな気持ち?」を学ぼう
年中・年長クラスの4〜5歳児は、心と体が大きく成長し、友達との関わりが非常に活発になる時期です。集団での遊びが増える分、意見の食い違いや喧嘩も頻繁に起こります。
桃太郎のパネルシアターでストーリーを伝えながら、
「村人はどんな気持ちだったのかな?」
「鬼はどういう気持ちだったのかな?」
と想像し、相手の立場を想像することを伝えましょう。
「僕が先に使ってた!」といった自分の主張を繰り返すだけでなく、「〇〇ちゃんは、使えなくてどんな気持ちだったかな?」「悲しかったと思う」「怒ってたと思う」と、相手の感情を想像して言葉で表現できるようになります。












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