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「赤ずきん」は、ヨーロッパで語り継がれてきた物語です。
最初に書かれたのは、フランスのシャルル・ペローという作家によってで、さらに有名になったのは、ドイツのグリム兄弟のおかげです。
いろんな形で世界中に伝わり、今でもみんなが知っている物語です。
赤ずきんがお母さんとの約束を破って寄り道をし、おおかみにどこへ行くのか話してしまったことで問題が起きます。
この物語は「約束を守ること」「知らない人に気をつけること」を伝える物語です。
- 赤ずきん
- 赤ずきんのお母さん
- おおかみ
- 赤ずきんのおばあさん
- 猟師
赤ずきんは、おばあさんの家にお見舞いに行くため、お母さんからケーキとぶどうジュースを持たされて森へ出かけます。
お母さんは出かける時に「寄り道をせずに、まっすぐおばあさんの家に行くこと」を赤ずきんに約束させました。
途中、森でおおかみに出会い、どこへ行くのかを聞かれます。
おおかみは赤ずきんからおばあさんの家の場所を聞き出し、花畑で遊んでいくように赤ずきんに勧めます。
赤ずきんはお花の美しさに惹かれ、つい寄り道してしまいました。
その間に、おおかみは赤ずきんよりも先におばあさんの家へ行き、おばあさんを襲って食べてしまいます。
おおかみはおばあさんに変装してベッドに潜り込みました。
おばあさんに変装したおおかみは、お見舞いにやってきた赤ずきんを騙して食べてしまいました。
お腹いっぱいになったおおかみは寝てしまいます。
その時、通りかかった猟師がおおかみの膨らんだお腹を見て、赤ずきんとおばあさんが食べられてしまったことに気が付きます。
猟師はおおかみのお腹をハサミでチョキチョキと切り、赤ずきんとおばあさんを助け出しました。
赤ずきんは、自分が寄り道をしてしまったことを反省し、今後はお母さんの言いつけを守ることを固く誓いましたとさ。
子どもたちと一緒に「赤ずきん」の劇遊びをしましょう♪
劇遊びとは子どもが登場人物の役になりきって楽しむことで感情や自己表現を豊かにし、子どもの創造力や言語能力を伸ばすことができますよ。
ぜひ、普段の保育や発表会などで劇遊びに取り組んでみてくださいね。
「赤ずきん」の劇の対象年齢は5歳~6歳です。
5歳~6歳の子どもたちは、「善と悪」、「勇気」、「危険」という抽象的な概念を理解し始める年齢だからです。
「赤ずきん」は、単純な行動が物語を動かす点では分かりやすいですが、おおかみの狡猾さや約束を守る大切さなど、少し複雑なテーマが含まれています。
5歳~6歳の子どもたちは、この物語を通じて善悪の判断や他者への信頼について考えることができる年齢となっています。
劇遊びは子どもが役になりきって楽しむことが1番大切です。
ですが、劇遊びを通して子どもに何を伝えたいのか、どのように成長していってほしいのか「ねらい」を考えることも大切なことです。
「赤ずきん」の劇遊びをするねらいを2つ紹介します。
①周りの人との約束事は守った方が良いこと
赤ずきんの劇遊びを通して「約束を守ることが自分を守るためにも大切である」という教訓を伝えます。
物語では赤ずきんがお母さんとの約束を破り、寄り道をしてしまった結果、危険な状況に直面しました。
劇の中で約束を守る・守らないという選択肢が描かれていることで、日常生活の中でのルールや信頼関係について考える機会となるように子どもたちに言葉掛けをしましょう。
②知らない人への警戒心を持った方が良いこと
劇遊びを通して見知らぬ人に対して無条件に信じることの危険性を子どもたちに伝えましょう。
物語の中では赤ずきんがおおかみに出会い、親切そうな振る舞いに騙されてしまいます。
子どもたちは知らない人に対してどのように対応すべきか、また自分の身を守るために警戒心を持つことの重要性を学ぶ機会にしましょう。
赤ずきんの劇遊びをするのに最適な季節は「秋、冬」です♪
4月の進級や入園から半年ほどたち、クラスのお友だちとの関わりが増えた時期に劇遊びをするのがおすすめです!
もちろん劇遊びをその時期だけしかしてはいけない、ということではありません。
子どもの成長やクラスの様子を
見ながら、劇遊びに取り組んでみてくださいね。
赤ずきんの劇遊びをする前に絵本やパネルシアター、ペープサートで導入をしましょう♪
物語を親しむことで、子どもたちも「劇をやりたい!」「セリフを言ってみたい!」と意欲的に取り組んでくれますよ。
劇遊びの導入として、絵本の読み聞かせをしましょう。
「赤ずきん」の絵本を読み聞かせることで、子どもたちは物語の流れや登場人物の特徴、舞台となる森の様子などを視覚的に感じ取ることができます。
物語を楽しむと同時に、子どもたちの想像力をかきたて、劇遊びへの期待感を高めることができますよ。
絵本で「赤ずきん」を楽しんだ後はパネルシアターやペープサートでさらに物語を楽しみましょう♪
パネルシアターやペープサートで保育士が「赤ずきん」のキャラクターを動かし、子どもたちが視覚的かつ動きのある形で物語を楽しめるようにします。
パネルシアターやペープサートで十分に「赤ずきん」の物語を楽しんだ後は、子どもたち自身がキャラクターを動かして遊んでみても楽しいですよ。
自分たちでキャラクターを動かすことにより、物語を「見る」だけでなく、実際に「演じる」準備をすることができます!
「赤ずきん」の物語を十分に楽しんだ後は、お遣いゲームをして遊んでみましょう♪
簡単にできるゲームなので、ぜひ保育園や幼稚園の子どもたちと一緒に遊んでみてくださいね。
遊び方
遊び方はチーム対抗リレー形式で行います。
子どもたちは列ごとにスタート位置に並び、少し歩いた先にボールをセッティングします。
レースをする子は、ハンカチを頭巾としてかぶり、カゴを持ってスタンバイします。
お母さん役の先生から「ボールのお遣い」を頼まれます。
(例:赤、白、黄色のボールなど、複数頼んでもOKです)
子どもたちは先生が言ったボールの色を覚え、「よーい、スタート」の合図で走り出します。
先に置かれたボールの中から、頼まれた色のボールをカゴに入れ、スタート位置に戻ります。
ゴールしたら、みんなでカゴの中を確認し、先生が頼んだものが合っていたら頭巾(ハンカチ)とカゴを次の人に渡し、バトンタッチします。
もし間違っていたら、もう一度挑戦します。

拾ってきたボールは先生が持っている収納袋に入れてね!
列の最後の子がゴールし、お遣いが成功したら、その列が勝ちです。

列の最後の子がゴールし、お遣いが成功したら、その列が勝ちです。
劇遊びをする前にお面や小道具を用意してみましょう♪
お面や小道具があることによって子どもたちが役になりきって楽しむことができますよ。
お面や小道具、衣装
登場人物 | 衣装 | 小道具 |
---|---|---|
赤ずきん | ・不織布で赤い頭巾 ・赤いマント ・ワンピース | ・段ボールでカゴ ・ぶどうジュース ・ケーキ |
赤ずきんのお母さん | ・シンプルなエプロン | |
おおかみ | ・茶色ポンチョ ・しっぽ | ・画用紙でおおかみのお面を作る |
おばあさん | ・不織布でパジャマ風の服装 ・老女らしいナイトキャップ ・100円均一などにあるおもちゃのメガネ | ・布団 |
猟師 | ・緑や茶色のベスト ・家にあればブーツ ・帽子 | ・段ボールで斧や銃 |
台本
台本の作成をするときのポイントをお伝えします。
分かりやすいストーリー構成やセリフ
ストーリーの流れを短くまとめつつ、わかりやすいセリフを使って子どもたちが覚えやすいようにしましょう。
キャラクターの個性を強調
赤ずきんの無邪気さ、おおかみのずる賢さ、おばあさんの優しさ、猟師の勇敢さなど、役柄に応じた動きや表現を強調することで物語が楽しくなるよう工夫します。
下の台本はあくまで参考です。
子どもたちの様子やクラスの雰囲気に合わせて台本作りをしてみてくださいね♪
赤ずきんのパネルシアターを作ってみましょう♪
ちょきぺたファクトリーでは忙しい保育士さんのために、
保育の現場で利用できる様々な素材を作成・配信しています!
素材をダウンロードするだけで10分ほどで作れてしまいますよ♪

ナレーター
あるところに赤ずきんという女の子がいました。

おばあさんが風邪で寝込んでいるの。
大好きなケーキとぶどうジュースを持ってお見舞いに行ってくれる?
ナレーター
とお母さんに頼まれたので

私に任せて!
ナレーター
とカゴにケーキとぶどうジュースを入れておばあさんの家へ出発しました。
途中、素敵な花畑を見つけて

とっても綺麗ね~
ナレーター
と眺めていると、おおかみがやってきて言いました。

これからどこかへお出かけかい?

おばあさんのお見舞いに行くの

それなら花を摘んで持っていくと良いよ

それがいいわ〜!ありがとう
ナレーター
赤ずきんは花を摘んで、カゴに入れました。
おばあさんの家にやってきました。

おばあさ〜ん、
お見舞いに来たよ!

赤ずきんかい?ありがとう。
早く家にお入り〜
ナレーター
おばあさんは、家に入れてくれました。

おばあさんの好きなケーキとぶどうジュースを持ってきたわ
あれ?
おばあさんのお耳はどうしてそんなに大きいの?

赤ずきんの声をよく聞くためさ

どうしておめめが大きいの?

赤ずきんをよく見るためさ

じゃあ、どうしてそんなにお口が大きいの?

おまえを食べるためさ!
ナレーター
そう言って、おばあさんになりすましていたおおかみは、赤ずきんを食べてしまいました。
そして、お腹いっぱいになったおおかみは寝てしまいます。
そこへ、赤ずきんが食べられるところを見ていた猟師がやってきて、こっそりハサミでおおかみのお腹を切りました。
すると中から赤ずきんとおばあさんが出てきました。
その後集めていた石をお腹に詰め、丁寧に針で縫いました。
するとおおかみが起きてきました。

おお、お腹が重い…苦しい…
ナレーター
おおかみはお腹が痛くてどこかへ逃げて行ってしまいました。
おおかみがいなくなると赤ずきんたちは
また幸せいっぱいに暮らせるようになりました。
おしまい
「赤ずきん」は、約束を守ることと知らない人を警戒する大切さを教える、子どもたちに人気のある物語です。
物語を通じて善悪の判断や信頼関係について学ぶことができ、劇遊びによって表現力や創造力を育むこともできます。
楽しみながら学びを深めるために、台本や小道具を工夫し、子どもたちが主体的に参加できる劇遊びを取り入れてみてくださいね。
もちろん劇遊びをしなくても、ちょきぺたファクトリーで素材をダウンロードして「パネルシアター」や「ペープサート」を作成し、子どもたちと楽しむのもおすすめです。
