猿蟹合戦(さるかにがっせん)

昔話「さるかに合戦」を題材にしたシアター素材です。

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猿蟹合戦の対象年齢とねらい

対象年齢は3歳~5歳くらい

ちょきぺたファクトリーでは、猿蟹合戦の対象年齢を3歳~5歳くらいと考えて素材を製作しています。

年齢おすすめ度
0歳児
1歳児
2歳児
3歳児
4歳児
5歳児

3歳児さんから5歳児さんまでを対象としている理由は、以下のとおりです。

  • ストーリーの理解: 3歳頃から物語の起承転結が理解できるようになり、「意地悪な猿」と「可哀想なカニ」という対立構造や、最後の復讐劇(懲らしめる場面)の痛快さを楽しめるようになります。
  • 道徳性の芽生え: 4〜5歳になると、「悪いことをしてはいけない」「困っている人を助ける」といった道徳的なテーマをより深く感じ取ることができます。
  • 感情移入: カニの悲しみや悔しさ、仲間たちの正義感など、登場人物の気持ちに共感しながら見ることができます。
昔話には残酷な描写があります。

原作ではカニが死んでしまったり、猿が最後に死んでしまったりする描写がありますが、乳幼児向けに演じる場合は少しマイルドにするのが一般的です(カニは大怪我、猿は反省して仲直りなど)。
子どもの年齢や様子に合わせて、怖くなりすぎないように結末を調整してください。

3歳〜4歳のねらいは「物語の展開を楽しむ」こと

この年齢の子どもたちは、少しずつお友達との関わりが深まり、集団で遊ぶ楽しさを知り始めます。

「猿蟹合戦」は、小さな力しか持たないクリやハチたちが、力を合わせて大きな猿に立ち向かうところが最大の見どころ。「みんなで力を合わせると強いんだ!」ということを、お話を通して楽しく伝えていきましょう。

年齢ねらい
3歳児・物語の展開に興味を持ち、集中して見る
・「悪いことをするとどうなるか」をなんとなく感じる
4歳児・登場人物の気持ち(カニの悲しさ、サルの意地悪さ)に気づく
・友達(仲間)と力を合わせることの大切さを感じる
5歳児・因果応報(やったことは自分に返ってくる)という道理を理解する
・正義感を持ち、悪者に対して「だめだ」という気持ちを持つ

5歳のねらいは「協力と正義について考える」こと

年齢ねらい
5歳・仲間と力を合わせることの大切さを感じる
・登場人物それぞれの行動について、自分ならどうするか考える
・劇遊びなどで役割を演じる楽しさを知る

劇遊びをする際のねらい

さるかに合戦の劇遊びをするねらいは2つあります。

劇遊びをする際に、子どもが劇を通して「どう感じて、どのように成長していってほしいか」ねらいをしっかりと考えることが大切です!

悪いことをすると自分に返ってくることを知る

物語の中でさるは「自分だけよければそれでいい」と他者を思いやる気持ちが持てませんでした。

自分のためだけに行った悪い行動が、悪い結果として返ってきたのです。

この物語を通して「他者の気持ちを考えること」や「思いやりをもった行動」がとれるように

子どもたちが考えられるような工夫をしてみて下さい。

仲間と協力することの楽しさを知る

かには自分だけでは、さるに仕返することはできなかったでしょう。

仲間と協力することにより「トラブルに立ち向かう」勇気や楽しさがうまれます。

この物語を通して「仲間と協力することの大切さや楽しさ」を知ることができるよう工夫してみましょう。

「猿蟹合戦」の演じ方

日本の昔話の中でも特に有名で、子どもたちにも人気のある「さるかに合戦」。

「因果応報」や「協力」といった少し難しいテーマも含まれていますが、パネルシアターなら、歌やコミカルな動きを交えて楽しく演じることができますよ。

ちょっぴりドキドキする場面もありますが、最後はみんなで力を合わせて悪いお猿さんを懲らしめる爽快感を、子どもたちと一緒に味わいましょう!

あらすじ

おにぎりを持っていたカニは、ズル賢い猿に騙されて、柿の種とおにぎりを交換してしまいます。カニが大切に育てた柿の木に実がなると、またしても猿が現れて柿を独り占め。そればかりか、青くて硬い柿を投げつけられ、カニは大怪我をしてしまいます。
そこへ集まったのは、クリ、ハチ、牛の糞、そして重たいウス。怒った仲間たちは、カニの敵を討つために、猿の家で待ち伏せをして……。

ストーリーの流れ

昔々あるところに、カニと猿がいました。

ある日、カニがおにぎりを持って歩いていると、柿の種を持った猿がやってきました。

猿は「そのおにぎりと、この柿の種を交換しないか?」と言います。

カニが「おにぎりの方がいいよ」と断ると、猿は「おにぎりは食べたらなくなるけど、柿の種を植えれば、木になってたくさんの柿が食べられるよ」とそそのかします。

すっかりその気になったカニは、おにぎりと柿の種を交換しました。猿はおにぎりをパクパク食べてしまい、あっという間になくなってしまいました。

カニは家に帰ると、さっそく庭に柿の種を植えました。

毎日水をやりながら、歌を歌います。

「早く芽を出せ 柿の種〜 出さぬとハサミで ちょん切るぞ〜♪」

すると、あっという間に芽が出て、木が大きくなり、たくさんの赤い柿が実りました。

カニは喜びましたが、木が高くて登れません。そこへ、あの猿がやってきました。

「おや、うまそうな柿だな。俺が代わりに取ってやろう」

猿はスルスルと木に登ると、自分ばかりムシャムシャと赤い柿を食べ始めました。

「猿さん、私にも投げておくれよ」とカニが頼むと、

「うるさいな、これでも食らえ!」

猿はまだ青くて硬い柿を、思い切りカニに投げつけました。

「痛い!」

カニは硬い柿をぶつけられ、甲羅が割れて大怪我をしてしまいました(※ここでカニが死んでしまうパターンもありますが、怪我で寝込む設定の方が乳幼児には適しています)。猿は笑いながら逃げていきました。

カニが泣いていると、栗(クリ)がやってきました。

「カニさん、どうしたの?」

事情を聞いたクリは怒りました。「なんてひどい猿だ!僕が敵を討ってやる!」

そこへ、ハチ、牛の糞(または昆布)、大きなウスも集まってきました。

「よし、みんなで猿を懲らしめに行こう!」

仲間たちは猿の家に先回りして、隠れることにしました。

クリは囲炉裏(いろり)の中に。

ハチは水桶(みずおけ)の中に。

牛の糞は土間(入り口)に。

ウスは屋根の上に。

しばらくして、猿が帰ってきました。「あー寒い寒い」と囲炉裏に当たろうとした瞬間……

「パチーン!」

熱くなったクリが弾けて、猿のお尻を直撃しました!

「あちち!お尻が火事だ!」

猿が慌てて水をかけようと水桶に近づくと……

「チクリ!」

隠れていたハチが、猿の鼻を刺しました!

「痛い!助けてくれ〜!」

猿が慌てて外へ逃げようとすると……

「ツルッ!」

牛の糞を踏んで、ステーンと転んでしまいました。

そして最後に、屋根の上から……

「ドスーーーン!!」

重たいウスが、猿の上に落ちてきました。

「参りました〜!ごめんなさい〜!」

猿は涙を流して謝りました。

カニと仲間たちは「もう二度と悪いことをしちゃだめだよ」と猿を許してあげました。

こうして、猿は心を入れ替え、みんなと仲良く暮らしましたとさ。

劇遊び台本・セリフ

ナレーター
むかしむかしあるところに、優しいカニさんとちょっと困ったさるくんがいました

カニ
「あ!こんなところに大きなおにぎりがある!
 おうちに持って帰って家族みんなで分けて食べよう!」

ナレーター
そこへ、さるくんがやってきました。

サル
「ねぇかにさん、その大きなおにぎり美味しそうだね。
 見てるだけでお腹が空いてきたよ〜
 僕にくれないかい?」

カニ
「これは家族みんなで食べるんだよ。
 あげられないんだ。」

サル
「だったら、この柿の種と交換してくれない?
 おにぎりは食べたら無くなっちゃうけど、
 柿は育てればお腹いっぱい食べられるよ!」

カニ
「確かにそうだね!それなら、交換しよう!」

ナレーター
早速かには、さるくんからもらった柿の種を大切に植えました。

カニ
「早く芽を出せ柿の種、出ないとハサミでちょん切るぞ♪」

ナレーター
ニョキニョキニョキ〜、ぽこん!
ぽこん!ぽこん!…
柿の種は大きな木になり、たくさんの布ができました。

カニ
「わーい!これでお腹いっぱい食べられるぞ〜!
 よいしょよいしょ(すとーん)
 よいしょよいしょ(すとーん)」

ナレーター
小さなかにさんは木に登ることができません。そこへさるくんがやってきました。

サル
「お〜!すごいね。
 こんなにたくさんの柿ができたのか〜!」
 (スルスルスル〜…)

ナレーター
さるは素早く木を登ると、ぱくん!ぱくん!と柿を食べてしまいました。

カニ
「待ってさるくん、それは僕が家族と食べる分だよ!」

サル
「うるさいな〜!
 じゃあ、これでも食べてみな?」

ナレーター
さるくんは青くて硬い柿をかにさんに投げつけました。

カニ
「いたたたたた!えーんえーん><」

ナレーター
そこへお友達の「くりくん」と「はちさん」と
「うすどん」と「うんちくん」がかけつけてきました。

ハチ
「さるくんひどいよ!許せない!」

うす
「みんなでさる君を懲らしめよう!」

うんちくん
「そうしよう!!」

ゴニョゴニョゴニョ…

ナレーター
みんなで作戦会議をして、さるのお家へ行くことにしました。

クリ
「さるくんが帰ってくる前に、僕は囲炉裏の中に隠れよう」

ハチ
「私は、みずおけの中に」

うす
「おいらは、屋根の上に」

うんちくん
「ぼくは臭いから、おうちの前にいようかな」

ナレーター
するとさるくんが帰ってきました。

さる
「ふう、今日は寒いなあ。囲炉裏で温まろう」

ナレーター
その時!

クリ
「パチン!」

ナレーター
囲炉裏の中からくりがはじけて、さるの顔に飛んでいきました。

さる
「あちちちち…!!!」

ナレーター
水で冷やそうと水おけをくと、

ハチ
「ちくん!!」

ナレーター
今度はハチがさるを刺しました。

サル
「あいたたた…!はちだ!逃げなきゃ!!うわぁっ!」

ナレーター
お次は家の前にいたうんちに滑ってすってんころりん。そして、

うす
「どっすーん!!」

ナレーター
最後は屋根からうすが降ってきて、さるのうえに落ちました。

さる
「ごめんなさい!!もうこれ以上悪いことはしないから!!><」

ナレーター
そして、さるは本当に悪さをしなくなったんだって。めでたしめでたし

「さるかに合戦」を演じる際のコツ

悪役になりきって盛り上げよう

お猿さんの「意地悪さ」を少し大げさに演じることで、後の「懲らしめる」シーンのカタルシス(スカッとする感覚)が大きくなります。「しめしめ…」といった表情や声色を工夫してみましょう。

歌のシーンは子どもたちと一緒に

「はーやく芽をだせ〜」の歌は、とても覚えやすいメロディとリズムです。子どもたちにも手拍子を促したり、「ちょん切るぞ〜」のところで一緒にチョキの手をしたりして、参加型にすると一体感が生まれます。

擬音語(オノマトペ)を効果的に

「パチーン!」「チクリッ!」「ツルッ!」「ドッスーン!」という復讐シーンの擬音は、動きに合わせて大きくはっきりと言うのがポイントです。テンポよく畳み掛けることで、劇のクライマックスが盛り上がります。

「間」を大切に

お猿さんがカニさんに青い柿を投げるシーンは、少し「間」を取って緊張感を持たせると、子どもたちが物語に引き込まれます。「かわいそう!」という感情を引き出す大切な場面です。

「さるかに合戦」を演じる際の注意点

暴力表現に注意!

昔話あるあるですが、描写がちょっと残酷だったり痛々しい部分もあります。

カニさんが怪我をするシーンや、お猿さんがやられるシーンは、あまりリアルに痛々しく演じすぎないようにしましょう。「こらしめる」というコミカルなニュアンスを大切にし、暴力を推奨しているわけではないことを雰囲気で伝えます。

柿の木の配置に注意!

木が成長する仕掛けを使う場合、子どもたちから見えやすい位置で、スムーズに成長させられるように練習しておきましょう。

「さるかに合戦」を演じる時の年齢別アレンジ

0歳~1歳向けのアレンジ

「にこにこ」「ぷんぷん」など感情を顔お面で分かりやすく表現し、ストーリーよりも「歌」と「いないいないばあ」的な木の成長の変化を楽しみましょう。

2歳~3歳向けのアレンジ

「ちょん切るぞ〜」の歌の繰り返しを一緒に楽しみましょう。お猿さんをこらしめるシーンでは「がんばれー!」と応援を求めると盛り上がります。

4歳~5歳向けのアレンジ

お猿さんの気持ち、カニさんの気持ち、それぞれの立場で「どう思ったかな?」と問いかけながら進めることで、心情理解を深めることができます。

配送・送料に関して

送料無料

1つでも2つでも、購入数に関わらず無料発送いたします。

最短即日発送

土日祝日を含む365日、最短即日から発送いたします。

配送方法

ちょきぺたファクトリーでは、主にクリックポストを使用して商品の発送を行なっています。

クリックポストは平日・祝日を問わず365日荷物の発送・配送に対応しているため、最短でご購入の翌日にお受け取りいただけます。

尚、ほとんどの製作素材はご注文いただいた後に製作を開始しております。
目安としては当日・翌日の発送を目指しておりますが、パネルシアターやスケッチブックシアターなど製作期間が必要な作品は最大で3営業日程度の発送とさせていただいておりますので、ご了承の上ご注文ください。

発送元に関して

主に東京・埼玉など首都圏近郊からの発送となります。
北海道や離島など、ご到着までお時間をいただく場合がございますので、ご了承ください。

詳細な配達状況をご希望の際は追跡番号をお送りいたしますので、公式LINEよりお問い合わせください。

「さるかに合戦」素材の内訳

ちょきぺたファクトリーの「猿蟹合戦」素材には以下が含まれています。

作品データ

項目内容
作詞唱歌「さるかに」:石原和三郎(他、わらべうたとして伝承)
作曲唱歌「さるかに」:納所弁次郎
素材の種類日本の昔話・民話
上演時間目安10分〜15分
季節秋(柿の季節)、または通年

「さるかに合戦」のあらすじ

おにぎりを持っていたカニさんは、ずる賢いお猿さんに言いくるめられて、柿の種とおにぎりを交換してしまいます。カニさんが種を植えて大切に育てると、立派な柿の実がなりました。ところが、そこへやってきたお猿さんが、熟れた柿を一人占め!しかも青い柿をカニさんに投げつけて怪我をさせてしまいます。怒ったカニさんの仲間たち(栗、ハチ、臼など)は、お猿さんを懲らしめるために立ち上がります!

「さるかに合戦」の詳しいストーリー

ある日、カニがおにぎりを拾うと、サルがやってきて「柿の種と交換しよう」と言います。「種を植えればおいしい柿がいっぱい食べられるよ」という言葉に、カニは交換に応じます。
カニは庭に種をまき、「早く芽を出せ柿の種、出さぬとハサミでちょん切るぞ」と歌いながら育てます。やがて芽が出て、木になり、たくさんの実がなりました。
しかし、カニは木に登れません。そこへサルが来て「代わりに取ってやる」と木に登りますが、自分だけ赤い柿を食べ、カニには青くて硬い柿を投げつけます。カニは大怪我をしてしまいます。
そこへ、栗、ハチ、臼、牛のフンなどがやってきて事情を聞き、サルへの仇討ちを計画します。
みんなはサルの家の囲炉裏や水桶などに隠れます。帰ってきたサルが囲炉裏で暖まろうとすると栗が弾け、水を浴びようとするとハチが刺し、逃げようとしてフンで滑り、最後に屋根から落ちてきた臼に潰されます。
サルは深く反省し、カニたちに謝って仲直りしました。

「さるかに合戦」を活動に取り入れるアイデア

「さるかに合戦」のごっこ遊び・劇あそび

発表会の定番でもある「さるかに合戦」。パネルシアターを見た後は、子どもたちが配役を決めて劇遊びをするのにぴったりです。

  • お面作り: サル、カニ、クリ、ハチ、ウスのお面を画用紙で作ってみましょう。
  • 即興劇: 先生がナレーションをして、子どもたちはその動きを真似するだけでも立派な劇遊びになります。「パチーン!」「ドッスーン!」の音に合わせて動くだけでも大盛り上がりですよ。

「柿の種」栽培ごっこ

  • 食育: 秋のおやつに柿が出た時、「この種を植えたらどうなるかな?」と話題にしてみましょう。実際にプランターに埋めてみるのも、自然への興味につながります。
  • 製作: 新聞紙を丸めてオレンジ色の折り紙で包み、「おいしい柿」を作ってお買い物ごっこや玉入れ遊びに使えます。

替え歌遊び

  • 劇中の「はーやく芽をだせ〜」の歌を、子どもたちとアレンジしてみましょう。
    • 「はーやくご飯になーれ、お腹の虫〜」
    • 「はーやくお外に行こう、お日様よ〜」
      など、日常の場面で替え歌にして遊ぶと、言葉遊びの練習になります。

追加情報

重さ 該当なし

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