はい、こぴぺたくんだよ!
2026年1月の2歳児さんの月案だね。
お正月明けの1月は、久しぶりの登園で生活リズムが崩れている子もいるし、寒さで体調を崩しやすい時期でもあるんだ。でも、子どもたちの内面はぐっと成長して、「お友達と一緒に遊びたい!」という気持ちが強くなる時期でもあるよ。
寒さに負けず、冬ならではの遊びを楽しみながら、進級に向けた自信も育てていけるような計画を作ったよ!
そのまま使える「指導要領本編」と、作成の意図を解説した「プロフェッショナル解説」の2部構成でお届けするね!
2歳児の1月 月間指導計画
【前月の子どもの姿】
・クリスマス会や年末の行事を通して、歌やダンスなど身体表現を楽しむ姿が多く見られた。
・寒さが増してきたが、戸外では追いかけっこや探索活動など、活発に体を動かしている。
・「自分でやる」という気持ちが強く、衣服の着脱をしようとするが、袖の裏返しなどに苦戦し、保育者に助けを求める場面もあった。
・友達への関心が高まり、同じ遊びを楽しむ一方で、玩具の取り合いや場所の主張によるトラブルも頻繁に見られた。
【今月のねらい(5領域・養護)】
・養護
・休み明けの生活リズムを整え、保育者に見守られながら安心して過ごす。
・冬の感染症予防のため、手洗い・うがいの大切さを知り、丁寧に行おうとする。
・教育(5領域)
・【健康】寒さに負けず、戸外で十分に体を動かして遊ぶことで体力をつける。
・【人間関係】簡単なルールのある遊びを通して、友達と一緒に遊ぶ楽しさを味わう。
・【環境】冬の自然現象(氷、霜、吐く息の白さ)や、正月の伝承遊びに興味を持つ。
・【言葉】休み中の出来事を、保育者や友達に言葉で伝えようとする。
・【表現】正月遊び(こま、たこあげ)やごっこ遊びの中で、イメージを形にする楽しさを味わう。
【行事・食育・保健】
・行事: 新年の集い(正月遊び)、避難訓練。
・食育: 七草やお餅など、正月の伝統的な食文化に触れる(写真や実物提示)。スプーンやフォークの持ち方(下手持ち)を確認する。
・保健: 空気乾燥による感染症対策(室内の加湿・換気)。鼻水が出た際に自分で拭こうとする意欲を育てる。
1月の活動一覧(スケジュール概要)
| 活動カテゴリー | テーマ・ねらい(キーワード) |
|---|---|
| 戸外遊び | 冬探し、身体作り(追いかけっこ) |
| 室内遊び | 正月遊び、見立て遊び |
| 生活習慣 | 衣服の着脱、手洗い |
活動の詳細解説
戸外遊び
【具体的な活動内容】
冷たい風や日差しの暖かさを感じながら散歩に出かける。霜柱を踏む感触や、水たまりが凍っている様子(氷)を観察する。広場では、「しっぽ取り」や「むっくりくまさん」などの簡単なルールのある集団遊びを行う。ビニール袋で作った簡易的な凧を持って走る。
【保育者の意図・環境構成・援助の工夫】
【意図】
冬の自然事象への科学的な興味を引き出す(環境)。寒さで縮こまりがちな体を、遊びを通して十分に動かし、代謝を高める(健康)。
【環境・工夫】
前日にタライに水を張っておき、翌朝氷ができているか確認する仕掛けを用意する。凧揚げは、風を受けて走るだけで楽しめるよう、持ち手のついたビニール袋にシールを貼った簡単なものを用意する。
室内遊び(正月遊び・ごっこ遊び)
【具体的な活動内容】
牛乳パックで作ったコマ回しや、福笑い、手作りカルタなどの伝承遊びを楽しむ。おままごとコーナーでは、お重箱やお手玉などの素材を追加し、「お正月ごっこ」や「お店屋さんごっこ」へと発展させる。
【保育者の意図・環境構成・援助の工夫】
【意図】
日本の伝統文化に親しむ(環境)。指先を使って回す、貼るなどの微細運動を促す(健康・表現)。
【環境・工夫】
コマは2歳児でも回しやすいよう、持ち手をペットボトルのキャップなどで太く加工する。カルタは絵合わせレベルの簡単なものから始め、保育者が読み札をゆっくり読む。「あけましておめでとう」などの新年の挨拶をごっこ遊びの中で自然に取り入れる。
生活習慣(着脱・衛生)
【具体的な活動内容】
戸外遊びの前後で、上着の着脱やファスナーの開閉に挑戦する。裏返しになった服を直そうとする。排泄後の手洗いで、石鹸を泡立てて手の甲や指の間まで洗う。
【保育者の意図・環境構成・援助の工夫】
【意図】
「自分でできた」という達成感を味わい、自立心を育む(人間関係・健康)。感染症予防の意識を高める(健康)。
【環境・工夫】
着脱しやすいスペースを確保し、脱いだ服を置くカゴをわかりやすく配置する。ファスナーは「カチッとはめる」最初の工程を保育者が援助し、引き上げる動作を子どもが行えるようにする。手洗い場に「洗う手順」のイラストを掲示し、視覚的にわかりやすくする。
【家庭との連携】
・休み明けの生活リズム(早寝早起き、朝ごはん)を整えてもらうよう呼びかける。
・感染症(インフルエンザ等)の流行状況を掲示板等で速やかに伝え、家庭での健康観察をお願いする。
・自分で着脱しやすい衣類(伸縮性のあるもの)の準備をお願いする。
プロフェッショナル解説
1. 今月の保育のポイント(ねらいの背景)
1月は「静」と「動」のメリハリが重要です。年末年始の長期休暇明けは、大人でも調子が狂うもの。2歳児にとっても、久しぶりの集団生活で不安になったり、興奮しすぎたりすることが予想されます。
そのため、前半はゆったりとした室内遊び(正月遊び)で安心感を確保しつつ、後半にかけては進級を見据えて、簡単なルールのある集団遊び(しっぽ取り等)を取り入れ、社会性の芽生えを促す構成にしています。また、寒さの中でも体を動かす心地よさを味わうことは、この時期の体力向上に不可欠です。
2. 環境構成の「仕掛け」
・氷の実験: ただ「寒いね」で終わらせず、前日に子どもたちと一緒にタライに水を張り、「どうなるかな?」と期待感を持たせます。翌朝、氷ができている発見は、子どもたちの知的好奇心を強く刺激します。
・正月遊びコーナー: 既存のおもちゃと混ぜず、特設コーナーを作ることで「特別感」を演出します。コマや福笑いは、既製品だけでなく、子どもたちがシール貼りなどで製作したものを置くことで、愛着を持って遊べるようにします。
3. 予想されるトラブルと対応策
・休み明けの登園渋り:
・対応: 無理に引き離さず、スキンシップを多めに取り、「久しぶりだね、待っていたよ」と個別に温かく声をかけます。お気に入りの遊びへ誘い、園の楽しさを思い出せるようにします。
・特定の玩具(新しい正月玩具)の取り合い:
・対応: 2歳児はまだ「貸して」「いいよ」が難しい場面もあります。同じ玩具を複数用意するのが基本ですが、数が限られる場合は、キッチンタイマーなどを活用し、「時計がピピっとなったら交代ね」と視覚・聴覚でわかるルールを提示し、交代する経験を積ませます。
4. 担当保育士の役割
・仲立ち役(メディエーター): 言葉が増えてきたとはいえ、自分の気持ちをうまく伝えられずに手が出てしまうこともまだあります。保育者が代弁するだけでなく、「『入れて』って言ってみようか」と、子ども自身が言葉で伝えられるような「橋渡し」の役割を意識します。
・モデルとしての役割: コマ回しやカルタなどは、今の家庭では経験が少ない子もいます。保育者が率先して楽しそうに遊ぶ姿を見せることで、子どもたちの興味を引きつけます。
・安全管理: 厚着になることで動きが鈍くなったり、フードや紐が遊具に引っかかるリスクがあります。衣服の調節をこまめに行い、安全点検を徹底します。

