2歳向け2025/12/14〜2025/12/20の週案

こんにちは!こぴぺたくんだよ!
2歳児さんの12月の週案だね。クリスマス会に向けた合奏練習、とっても可愛い時期だけど、同時に「イヤイヤ」や「飽きちゃった」も出やすい時期だから、工夫が必要だよね。

「練習」といっても、2歳児さんにとっては「音を楽しむ遊び」の延長であることが一番大切!無理なく当日を迎えられるよう、メリハリのある計画を作っておいたよ。

そのまま使える【指導要領本編】と、指導のコツをまとめた【プロフェッショナル解説】の2部構成で出力するね!


2歳児の12月第3週 週間指導計画

12月第3週のねらい

・保育者や友達と一緒に楽器を鳴らす楽しさを味わい、クリスマス会への期待を持つ。

・冬の寒さに負けず、戸外で身体を動かして遊ぶとともに、手洗いやうがいなどの清潔に関心を持つ。

・衣服の着脱や排泄など、身の回りのことを自分でしようとする気持ちを見守る。

今週の活動予定(スケジュール概要)

曜日日付主な活動(タイトル)ねらい(一言)
12/14休園日(家庭での休息)ゆったり過ごす
12/15楽器遊び「サンタさんの曲で遊ぼう」楽器に触れる、音を楽しむ
12/16戸外遊び・合奏遊び散歩で気分転換、リズムに乗る
12/17製作「クリスマスツリー」・リズム遊び指先を使う、表現を楽しむ
12/18合奏ごっこ(入退場の練習含む)並ぶことに慣れる、期待感
12/19戸外遊び(園庭)・身体測定身体を動かす、成長を知る
12/20異年齢保育・ゆったり遊び安心して過ごす

日々の活動詳細

月曜日:楽器遊び「サンタさんの曲で遊ぼう」

【子どもの姿(予想)】
休み明けで登園時に保護者と離れるのを寂しがる子がいる。部屋に用意された楽器(鈴、カスタネット)に興味を示し、手に取って鳴らしてみようとする。

【具体的な活動内容】
朝の会や活動の時間に「あわてんぼうのサンタクロース」などの馴染みのある曲を流し、保育者が楽しそうに楽器を鳴らして見せる。子どもたちにも好きな楽器を選ばせ、自由に音を鳴らす楽しさを共有する。「シャンシャンいい音がするね」と共感する。

【環境構成・援助の工夫】
【環境】
楽器は人数分より多めに用意し、取り合いを防ぐ。鈴、カスタネット、タンバリンなど、扱いやすいものを選ぶ。
【援助】
正しい持ち方を教えようと必死にならず、まずは「振れば音が鳴る」体験を保障する。休み明けで不安定な子には、保育者の膝の上で一緒に楽器を持つなどしてスキンシップを図る。

火曜日:戸外遊び・合奏遊び

【子どもの姿(予想)】
戸外に出ることを喜び、上着を自分で着ようとする。合奏では、ピアノの音に合わせて手を叩いたり、身体を揺らしたりする姿が見られる。

【具体的な活動内容】
午前中は近隣の公園へ散歩に行き、追いかけっこや落ち葉拾いをして身体を十分に動かす。帰園後、少しの時間を使って合奏遊びを行う。「みんなで『せーの』で音を止められるかな?」と、音を鳴らすだけでなく「止める」面白さをゲーム感覚で取り入れる。

【環境構成・援助の工夫】
【環境】
散歩先では広場のある公園を選び、走れるスペースを確保する。室内の換気を行い、快適な温度で楽器遊びができるようにする。
【援助】
上着のファスナーやボタンなど、難しい部分は「手伝って」と言えるように促し、さりげなく援助する。合奏では、保育者が大げさに指揮(合図)をし、注目を集める。

水曜日:製作「クリスマスツリー」・リズム遊び

【子どもの姿(予想)】
シール貼りやのり付けに集中して取り組む。楽器遊びとは違う静かな活動を楽しむ。

【具体的な活動内容】
画用紙で作ったツリーに、シールや綿を貼って飾り付けを行う。完成した作品を壁面に飾り、クリスマスの雰囲気を盛り上げる。午後はリトミックを行い、ピアノの音に合わせて動物に変身したり、止まったりして即時反応を楽しむ。

【環境構成・援助の工夫】
【環境】
製作コーナーは少人数ずつ行えるように机を配置し、集中できる環境を作る。シールは台紙から剥がしやすいように工夫しておく。
【援助】
「ここに貼ると可愛いね」「雪みたいだね」と言葉を添え、イメージを広げる。合奏練習が続くと飽きるため、この日は楽器を持たずに身体でリズムを感じる活動をメインにする。

木曜日:合奏ごっこ(入退場の練習含む)

【子どもの姿(予想)】
自分の担当する楽器が分かり、進んで持とうとする。「見ててね」と保育者や友達にアピールする姿が見られる。並ぶことにはまだ飽きやすい。

【具体的な活動内容】
本番を想定し、椅子を並べて座る位置を確認する。入場から楽器を持って座り、曲に合わせて演奏し、退場するまでの一連の流れを「ごっこ遊び」として行う。お客さん役(保育者やぬいぐるみ)を置き、見てもらう喜びを感じられるようにする。

【環境構成・援助の工夫】
【環境】
床にビニールテープでマークをつけ、自分の場所が視覚的に分かるようにする。
【援助】
長時間拘束せず、短時間で切り上げる。「かっこよかったよ!」「サンタさんに届きそうな音だったね」と具体的に褒め、達成感を味わわせる。上手くできない子がいても責めず、参加できたことを認める。

金曜日:戸外遊び(園庭)・身体測定

【子どもの姿(予想)】
週末で疲れが見え始め、些細なことでトラブルになりやすい。園庭では砂場や三輪車でじっくり遊ぶことを好む。

【具体的な活動内容】
園庭で自由遊びを行う。寒さがあるため、鬼ごっこなどで身体が温まるよう誘いかける。合間を見て身体測定を行い、着脱の自立を促す。合奏は無理に行わず、歌を口ずさむ程度にする。

【環境構成・援助の工夫】
【環境】
園庭の日向と日陰を把握し、快適に遊べる場所へ誘導する。身体測定の部屋は暖かくしておく。
【援助】
トラブルが起きた際は、双方の気持ちを代弁し、クールダウンできる場所を作る。週末の疲れを受け止め、ゆったりとした関わりを心がける。

土曜日:異年齢保育・ゆったり遊び

【子どもの姿(予想)】
登園人数が少なく、リラックスした雰囲気で過ごす。年上の子の遊びを真似たり、年下の子に関心を持ったりする。

【具体的な活動内容】
異年齢合同で過ごす。ブロックやままごとなど、コーナー遊びを充実させ、好きな遊びをじっくり楽しめるようにする。天気が良ければ園庭に出て遊ぶ。

【環境構成・援助の工夫】
【環境】
誤飲防止のため、細かい玩具の管理を徹底する(特に0,1歳児がいる場合)。
【援助】
異年齢の関わりを見守り、危険がない範囲で交流を促す。「お兄ちゃんすごいね」「優しくできたね」と肯定的な言葉をかける。

家庭との連携

・合奏練習の様子(どんな楽器を楽しんでいるか、どんな曲が好きか)を連絡帳や送迎時の会話で伝え、家庭でも話題にしてもらうことで期待感を高める。

・感染症(インフルエンザ、胃腸炎など)が流行りやすい時期なので、家庭での体調変化に留意してもらうよう呼びかける。

・爪が伸びていると楽器遊びの際に怪我の原因になるため、こまめな爪切りをお願いする。


【プロフェッショナル解説】2歳児の合奏指導と週案作成の意図

1. 今週の保育のポイント(ねらいの背景)

2歳児(特に12月頃)は、自我が育ち「自分でやりたい」気持ちと、「友達と一緒だと楽しい」という社会性の芽生えが交差する時期です。
合奏練習において最も重要なのは、「揃えること」ではなく「音を出す喜びを共有すること」です。この時期の子どもにとって、自分の鳴らした音と友達の音が重なる体験は新鮮で刺激的です。
そのため、週案では「練習」という言葉を極力避け、「楽器遊び」「合奏ごっこ」と表現し、遊びの延長線上で無理なく本番への導入を行う構成にしました。

2. 環境構成の「仕掛け」

楽器の選択制: 最初は特定の楽器を固定せず、鈴、カスタネット、タンバリンなど複数の選択肢を用意し、子ども自身が「これやりたい!」と選べる環境を作ります(自己決定の尊重)。

視覚的な補助: 立ち位置や座る位置を言葉だけで指示しても2歳児には伝わりにくいです。床に可愛いマーク(動物や色テープ)を貼り、「うさぎさんのところに座ろうね」と誘導することで、スムーズに配置につけるようにします。

「静」と「動」のバランス: 合奏(聴覚・集中)ばかりでは疲れてしまうため、水曜日に製作、金曜日に自由な戸外遊びを配置し、週を通しての活動バランスを整えています。

3. 予想されるトラブルと対応策

楽器の取り合い・独占: 「青いカスタネットがいい!」などのこだわりが出ます。同じ種類の楽器を多めに用意するか、「曲が終わったら交換こしようね」と事前にルールを伝え、交換のタイミングを保育者が作ることでトラブルを減らします。

飽きて離脱する: 2歳児の集中力は短いです。無理に引き戻すと逆効果になります。「お客さんになって見ててね」と観客席を作って参加の形を変えたり、一度離れても戻ってきた時に「おかえり!待ってたよ」と温かく迎える対応が必要です。

4. 担当保育士の役割(新人さんへのアドバイス)

指揮者ではなく「エンターテイナー」に: 前に立つ保育士は、真面目な顔で指揮をするのではなく、誰よりも楽しそうに身体を揺らし、笑顔で合図を送ってください。先生が楽しいと、子どもも楽しくなります。

個別のフォロー: 楽器がうまく鳴らせない子、音が大きすぎてしまう子など様々です。全体への指示だけでなく、個々のそばに行き「いい音だね」「優しくトントンだよ」と個別に声をかける保育士(サブ)との連携が鍵になります。

プロセスを認める: 合奏がバラバラでも、楽器を持って座っていられたこと、曲に合わせて身体を揺らしたこと、そのプロセス自体を大いに褒めてあげてください。